へんくう農業日記

こだわり農業の記録

らんぼうのスタディロード 5〜7日目 百姓庵

長門:百姓庵滞在

百姓庵は山口県の北西の端にある油谷島(といっても陸続き)にある民宿だ。
スタディロードではオーナーの井上義さんと一緒に自給生活を体験できる。
↓外見は昔ながら〜の農家

↓入ってビックリ。中身は異空間!アジアン・ムードでイイ感じ〜

↓そこら中にガネーシャ(インドの象の神様)がいらっしゃいます

食事は庭のデッキで。
なぜか外で食うメシはうまいんだなー

↓仙人みたいなヤギ

←毎日ヤギの乳をしぼる。
ヤギ乳はマトンみたいな匂い。
ヤギ小屋もマトンの匂い。
(マトンは羊だけどね)

←ヤギちちチーズ。
他にもヨーグルトやお酒までできちゃう!

百姓庵では塩作りもやっている。
←ネットが張り巡らされた謎の建造物…これが塩田だそうだ。
ポンプで海水を汲み上げて、この立体塩田で上から流し、太陽と風の力で水分を蒸発させて塩の濃度を濃くしていく。

↓その後釜で焚いてさらに濃度を濃くする

←塩が結晶になって出てきた!
そして塩を取った後に残った液体がにがり。
これがにがりか〜!

↓海岸清掃をしに近くの海にやってきた
おいしい塩作りをするためにも海をキレイにしなきゃね。(塩作りの海岸とは場所の場所だけど)
打ち上げられたゴミの山がずっと向こうまで続いている!

←見よ!ゴミが層になっている。
TVや冷蔵庫もあった。ゴミを集めているとだんだん凹んでくるよ。
なんで捨てるんじゃ!まったく。みんなゴミの中の魚なんか食いたくないじゃろー・・・

放射性廃棄物まで!?(^^;)

↓魚市場にやってきた
漁師さん達が捕れた魚を次々と運んできて、競りが始まる。

←義さんがこのブリを競り落とした。デカい!
この競り、値段が上から下がっていく方式。誰も手を挙げなかったらどんどん下がっていく。漁師さんにとってはチョッと悲しい感じ…

←ブリが10人前の刺身に!
晩餐はいろりを囲んで夜遅くまで続く。世間話から環境の話まで、みんな話が濃いいし面白い!

↓ふんどし行商、現る
ふんどしはゴムで締め付けないから身体にもイイそうだ。
女性にも受け入れられていて、最近はデパートにも売っているらしい。
スタディロード参加者のふんどし率は7割!
拙者も2枚購入。さらに行商のお手伝いもすることにした。不思議なつながりができたなあ。

↓みんなで稲刈り
ほぼ1日がかりで、赤米(中央)と黒米(右の田んぼ)を収穫した。

↓端の方はメッチャぬかるんでマス

←足踏み脱穀
これで刈った稲を脱穀する。(事前に干してあった稲)
足で漕いで手で稲の束を持って…なかなか難しい。

↓妖怪現る!

←トーミ
ハンドルを回すと風が起きる。脱穀したモミやら何やらを上から入れたらカスが飛ばされてモミだけが取れる。
脱穀機といいトーミといい、道具が面白い!

↓ワラの山にダイブ!

←だいがら
これでモミをついてやっとお米が出てくる。

←取れたて新米をかまどで炊く。これでうまくないハズがない!
しかし、蒸らし中にチョッとゴミを燃やしたら大火事になってしまい、焦げ焦げのご飯ができるというオチに…

ふと気が付くと肩にバッタが。
いろりからはネズミが5匹も出てくるし、生き物がいっぱいだ。

おまけ?
義さんがやっている太極拳をチョッとだけ教えてもらった。全然さまにならなかったけど結構お気に入り。

太極拳はさておき、百姓庵で体験したことはみんな食事に結び付いていた、と後になって気付いた。なんてこった。百姓庵での体験は新鮮な事ばっかりで現代社会とは別世界って思ってたけど、現代社会の方がおかしかったんだ。食料ができる過程に無関心すぎた。義さんの言葉が頭に浮かんでくる。「日本の中では百姓は変わり者だけど、世界的に見たら百姓の方が普通。日本人が一番生きる力が弱い。」

スタディロードに参加したのは人に勧められたからだけど、参加して本当によかった。会社を辞める時には色んな人に「次を決めてから辞めろ」って言われたけど、そうしなくて本当によかった。義さんの言う通り、今までいた世界が特殊な世界だったんだと思うようになった。なんだかまたサラリーマンに戻るのが馬鹿らしいと思うようにもなった。
今回の訪問先の人はもちろんスタッフや参加者のみんなも、一見その日暮らしのようだけど、生きる力はすごく強い!そこら辺のサラリーマンよりよっぽど尊敬できる。
まだ頭の中はまとまらないけど、意識は変わってきている。生きる力を身に付けていきたい!