へんくう農業日記

こだわり農業の記録

イチジク春の仕事

イチジクは放っといてもできると思っている人が多いようなので、どんな作業があるのか紹介します。

●ハウス内部の移り変わり
2月
イチジク冬の仕事
内張りとマルチを張りました。
3月
効果的な水やりのため、真ん中の列だけマルチをめくったまま置いています。芽が出揃うまで5〜7日毎に水を撒き、湿度80〜90%の状態にします。草が容赦なく伸びてきます。
4月
イチジク初夏の仕事

●作業の様子
2月
【内張り被覆】
ビニールハウスの内側にもう1枚ビニールを張って2重にします。これでハウスの温度がより上がり、早く発芽させることができます。
やる人はさらに木の上にもトンネル状のビニールを張って3重にします。
ハウスが2重になっているのが分かりますか?
暖房設備を備えたハウスもありますが、ここは内張りだけでやっています。
【マルチ被覆】
マルチ(草よけ)を張りました。
草が多いと『スリップス』と呼ばれる虫の被害が増えるので、草はできるだけ減らさなくてはなりません。
ハウス3棟の内1棟は屋根を張らず、水やりも雨まかせにするためマルチも張っていません。そこは草とイタチごっこになっています。
【誘引】
誘引枝の誘導に使うひもです。1ハウス分。何本あるんだろう。
ひもに付いている白いのはカイガラムシです。(越冬中?卵?)
去年大発生し被害をもたらしました。これを駆除するため、ひもを何日か水に浸け、さらに雑巾で取り除きました。
【おがくず?】
これは何でしょう。
マルチの上におがくずのような物が積もっています。

これはカミキリムシの幼虫の食べかすです。幹に穴があいているのが分かりますか?
殺虫剤を穴からシュ〜っと噴くのが楽なのですが、僕は無農薬でやっているので針金でやっつけます。ヒットする確率は低いけど・・・
3月
【発芽】
3月下旬に芽が出てきます。
(写真は2011年)
【温度管理】
芽が出てくると、日中はハウスを開けます。高温で芽が枯れてしまうからです。
写真のように、内張りをめくり上げます。
サイドの「くるくる」も巻き上げます。
もし開けるのを忘れたらハウス内は40℃以上になり、芽が全滅してしまいます。
夜は低温で芽が枯れてしまうので、閉めます。
本来の季節じゃない時期に発芽させるため、この様な管理が必要になるのです。
この作業は3〜5月まで約2ヶ月間、毎日やらないといけません。朝夕2回ハウスに通う。ハウスが自宅から遠い僕のつらいところです。

●ちょっと息抜き
春のいぶき。今年はツクシが多いな〜。
農業をしていると自然の中の命のいとなみがツラい作業の息抜きになります。

(写真は2011年)

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